ストレスってなあに?
〜ストレスの生理学的・疫学的・認知心理学的モデル〜
皆さんこんにちは
東洋医学を科学するBody-Remakerスタッフ
布野 聡一朗です。
布野 聡一朗です。
皆さん、ストレス感じてますか?
感じていますよね。東京、コンクリートジャングル、ストレスフル社会、ブラック企業、円安…
むしろ、感じていない方っていらっしゃらないんじゃないかと思うほどです。
ストレスがなければ、もっと体は伸びやかに、心は自由になるのに、とかそんな風に思うかもしれない。
けど、そのストレスってそもそもなんでしょうか??
当院は「東洋医学を科学する」をモチーフに
エビデンスが不明瞭な事柄について、一般的な治療院よりも深掘りしてお届けすることを目標に執筆しております!
この記事では、以下の三点について学ぶことができます。
- ストレスを学問的に分類するとは?
- 生理学的・疫学的なストレスモデルとは何か?
- 認知・心理学的なストレスモデルとは何か?
の三本です。
それでは行ってみましょう!
私もストレスめちゃくちゃ感じてます…
え?そうなんですか??そういう風には見えない!
そういうとこだぞ!!
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①ストレスを学問的に分類するとは?
ストレスという言葉、非常にポピュラーです。
ストレスという言葉をテレビでも、日常会話でも聞かない日はほとんどないのではないでしょうか。
そのくらい馴染みのある言葉です。
そのため、いろんな人が、いろんなイメージで使い方で使っている可能性が非常に高いです。
しかし、ストレスをなんとかしたいとか、ストレスをなくしたい、ストレス発散!みたいに
ストレスを行為の対象や、憎しみなどの情動を向ける対象であるのに、意外とそのストレスの正体を知らないのではないでしょうか。
ここでストレスを学問的に捉え直すことによって、ストレスを再定義しましょう。
正しくストレスを理解することによって、対処法も同時により正確に考えることができますし、あるいは不要な試行錯誤から逃れることができるかもしれません。
ストレスというのは物理学用語に由来するんですよ
「物体の歪み」を指す言葉ですね!
歪んだことをストレス、歪ませる原因をストレッサー、歪みを戻そうとするのがストレス応答。これが人間に当てはまります。
つまり種市先生のストレッサーは….
もしかして植田先生!!??
ちゃうやろ!!!
そういうとこだぞ!!(2回目)
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②生理学的・疫学的なストレスモデルとは何か?
生理学的、疫学的なストレスモデルの代表例は
セリエ(Selye)の一般適応症候群(GAS)モデル
です。
何かストレスを感じた時に、心拍数が上がったり、カーーっと頭が熱くなるような事ありませんでしたか。
あるいは、最初はストレスを感じた時は頑張っていたけど、
同じストレスを感じ続けていたらだんだん仕事に行きたくても体が動かなくなって、心が動かなくなって…みたいな…
実は、それはあなたの心の問題だけではなく生理的な反応として説明づけがされています。
以下のグラフを見てみてください。
内分泌学者セリエが提唱したモデルで、ストレス反応を3段階に分けています。
- 警戒反応期(alarm reaction)
ストレッサーに初めて曝された時の反応。交感神経が優位になり、心拍数や血圧が上がる。 - 抵抗期(stage of resistance)
ストレッサーに対する適応が起こる期間。副腎皮質ホルモンが分泌され、生理機能が高まる。 - 消耗期(stage of exhaustion)
長期間ストレッサーに曝されると適応能力が低下し、疲労やストレス関連疾患が起こる。
1の警戒反応期は、キャノン(Cannon)の緊急反応(fight-or-flight)としてもよく説明されることがあります。
こちらも危険を察知すると交感神経が優位になり、心拍数や血糖値が上がるなどの生理反応が起こるというモデルです。
そのほかに医師や心療内科のドクターが使うものとして
ホームズ・ラエ(Holmes & Rahe)の生活出来事尺度があります。
こちらは、人生の主要な出来事(結婚、転居、死別など)にストレス値を割り当て、1年間に経験した出来事のストレス値の合計から、疾病リスクを予測するモデルです。
あ!!上司とのトラブル23もある!!悲しみ!!!
ストレス感じてます!!ぷんぷん!!
こいつやべぇやつだ
本当にストレス感じてるなら「ぷんぷん」なんて
言わないでしょうね…笑
そうい(ry 3回目
③認知・心理学的なストレスモデルとは何か?
一方で、認知的評価プロセスに焦点を当てたラザルスのストレスモデルというものがあります。
こちらはストレスの心理的側面を重視したモデルの代表例です。
ラザルスのストレスモデルを一言で言うと、
ストレス反応が認知的評価とコーピングによって決まるというものです。
どう言うこと?となりますよね。
以下の図を見てください。意外と普段の私たちの思考モデルに近い感じがわかると思います。
ラザルスはストレス反応のプロセスを以下のようにまとめています。
- 一次的認知評価
- ストレッサーが自分に無関係か有害かを判断する。有害と判断された場合、ストレスフルと認知される。
- 二次的認知評価
- ストレスフルな事象に対処できるかを判断する。
- 対処可能と判断されればストレスは和らぐ。
- 対処不可能と判断されればストレスがさらに高まる。
- ストレスフルな事象に対処できるかを判断する。
- コーピング
- ストレスに対処する行動をとる。問題焦点型コーピングと情動焦点型コーピングがある。
- 結果
- コーピングの結果、ストレスが減少したかを判断する。
ちなみに1の「一次的認知評価」を言い換えると、
職場で小言を言われた時にすぐカチンときてしまう人もいれば、何も動じない人がいる。というような状況です。
このような想像してもらうとわかりやすいと思います。
いかがでしたでしょうか?
ラザルスは日常の小さな出来事への苛立ち(デイリーハッスル)がストレスの大きな原因になると考え、研究対象として重視しました。
学問的なストレスの定義でありながら、このまま日常に活かせそうな考え方にも通じますよね。
ちなみに鍼灸はお身体の様々な不定愁訴をとることに長けた医療です。
身体の節々に問題があり、心もお疲れだと、自分のキャパシティをオーバーしてしまって結果「ストレス」と感じやすくなります。
しかし、あらかじめ「こういう症状や不調は鍼灸院へ行けば取れるな」とそのように思っていただくと、
一次的認知評価として、ちょっとした嫌な出来事や、身体の小さな黄色信号も、ストレスにならないのです。
デイリーハッスルしてます!毎日!!
交感神経の関与や脳疲労などが情動にも関わりますね!!
鍼灸は交感神経を抑制し脳疲労を改善しますよ!
そうそう!ちょっと休みましょうよ!
僕もスリランカにウニ食べ行くんで!!
そう(ry 4回目
スリランカでウニは身内ネタすぎる…
とりあえず優しい鍼灸で癒されましょ!
ストレスに鍼灸治療…という選択肢
鍼灸院って肩・腰・首の凝りを取る場所でしょ?
そうお思いの方、多いかもしれません。それも間違ってはいません。しかし、そのちょっとした身体の不調をとっておくことが非常に大事なのです。
それが普段の自分の気持ちを快活にし、朝学校に行きたくないな、と言うような気持ちも、でもこんなに朝日が晴れやかで、
体がのびのび動いたら、ヘイチャラになってしまう。
そんなベースとしてのお体の状態を作っていく、そんなお手伝いができればと思っています。