NASAの研究でわかった「昼寝のパワー」!
昼寝がもつパワーはあなどれない。デュッセルドルフ大学の研究から、たとえ短時間であっても、昼寝が記憶処理能力を高めることがわかっている。
またNASAの研究で、長期のフライトに従事したパイロットへの影響を調べたところ
「昼寝がその後の仕事のパフォーマンスと、生理学的にも主観的にも注意力と気分を維持または向上させる」ことがわかった。
この報告書の著者の1人、米運輸省高速道路交通全局長マーク・ローズカインドは、
「26分間の昼寝が、パイロットのパフォーマンスを34%向上させ、注意力を54%向上させる」と話している。
仮眠を取ることは、長距離を操縦するパイロットにとっては命に関わるほど重要だ。副操縦士が引き継いでいる間に仮眠を取ることで、パイロットは注意力の向上という恩恵を受ける。着陸の際にパイロットに最高のコンディションで臨んでほしいと願わない人はいないだろう。
日中の仮眠は、アスリートにとっても、パフォーマンス向上をもたらす重要な「増強剤」だ。アスリートに限らず、どんな人でも同じ恩恵を得ることができる。日々の生活にまつわる用事などから、たいていの人は夜間の睡眠を犠牲にしがちだ。
これには何らかの対処が必要だが、昼寝をよく思わない雇用主が多いことから、日中のCRPをスケジュールに組み込みにくいという事態が起きている。
一流アスリートの多くは、この時間帯(午後1~3時)に1サイクル90分の睡眠をフルに取る。肉体を回復させる事が仕事の一部として受け入れられているからだ。
彼らが90分間姿を消しても、監督は(たいていの場合は)不思議に思わない。
だが1つ注意点がある。「1サイクル90分」の睡眠を取る、その直後に「睡眠惰性」
という、目覚めるときのふらつきや気分の混乱が起きるのだ。生活にCRPを組み込むときは、このことを念頭に置くことが大切だ。
夜の試合に出場するオリンピック選手は、「睡眠惰性」の時間を確保したうえで、この時間帯の睡眠を活用しなければならない。
試合の時間がよるの比較的早めの時間なら「①仮眠は30分に留める」か
「②まったく取らない」のどちらかを検討すべきだろう。
アスリート以外の人にとっても「30分の仮眠が」現実的かもしれない。
もっとも、複数の研究から、30分の昼寝でも睡眠惰性を引き起こす可能性が
示唆されている。
30分の仮眠でも、時に深い眠りに達することが理由だが、私の経験上、その影響は
非常に小さく、私が指導をするアスリートと同じ方法を取れば、まず問題にならないと考えてもよいだろう。
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